普通の本屋さんでコピー本を買いました

東京都に緊急事態宣言が発令される少し前の3月下旬、東京・青山ブックセンター本店で博報堂が発行する雑誌「広告」の「コピー本」を買いました。コピー本ではありますが博報堂が正規に発行したもので、定価(200円・税込)もついています。コピー本の隣には通常版の雑誌(価格 2,000円・税込)も並んでいました。

 
Roland

 
皆さんは「コピー本」という言葉をご存知でしょうか。学校やコンビニ、オフィスなどにある複写機で原稿を「コピー」して製作した本(主に同人誌)のことで、即売会などで販売・配布されています。筆者も即売会で入手したことがあります。一方、普通の本屋さんでは見かけません。そのため、「広告」のコピー本を見つけた時にはとても驚きました。

「広告」のコピー版・通常版は、内容は同じですが、用紙・印刷・製本・価格が違います。2種類用意されたのは、特集が「著作権」だったからです。博報堂によれば、「本特集にまつわる問題提起としてオリジナル版とコピー版の2冊を同時発売」し、全国約200の書店やWebで販売されました。

 
Roland

 
雑誌「広告」の試みは実験的なもので、コピー本が書店で普通に売られるようになるかは分かりません。ただ、著作権者や(書店以外も含めた)店舗がその気になれば、コピー本の製作・販売ができる可能性が見えたような気がします。例えば、様々な雑誌や新聞、Webサイトなどに掲載されたある著者の記事を店舗が独自に組み合わせてコピー本を製作・販売するとか。印刷サービスが進化できる余地はまだまだ大きそうです。

 
 
ブライター・レイター 山下 潤一郎 様
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