2024年2月14日から16日の3日間、印刷メディアビジネスの総合イベント『page2024』が開催されました(会場:東京・池袋サンシャインシティ)。「連携」がテーマだった今回の来場者数は21,580人、前回(17,070人)から26%増えました。
会場には、様々な最新の印刷機材や資材、ソリューションが紹介されていました。トピックスでは、page会場で見られた以下の最新動向をご紹介します:
1)フルカラー枚葉インクジェット機
2)トナー機
3)スマートファクトリー
4)その他注目の機材・ソリューションなど
1)フルカラー枚葉インクジェット機:
今回のpageでは、7機種のフルカラー枚葉インクジェット機が紹介されていました。これらは生産性が高く、また水性インクを採用した6機種は商業印刷市場をターゲットにしていて、画質の高さもアピールしていました。
「印刷の未来を切り拓く~インクジェットテクノロジーでビジネスに変革を~」がテーマだったキヤノンブースでは、varioPRINT iX1700(B3サイズ)、varioPRINT iX3200/ 2100(A3サイズ)という水性インクジェット機3機種のサンプルが展示されていました。
このうち、iX1700は昨年10月に開催されたCanon EXPO 2023 で発表された機種で、今年4月の発売予定となっています。なお、印刷速度や最大解像度といった仕様につきましては、今回記事の最後にあります「枚葉インクジェット機@page2024 主な仕様の比較」をご確認ください。
SCREENブースではTruepress JET S320、京セラブースではTASKalfa Pro 55000cというA3サイズ水性枚葉インクジェット機が提案されていました(SCREENはパネル展示、京セラは実機やサンプルを展示)。これらの機種は京セラとSCREENが共同開発しているもので、昨年10月に発表されました。京セラによれば、今年の夏頃の発売開始が予定されています。これらも
リコーブースには、B2サイズ水性枚葉インクジェット機 Pro Z75のサンプルが展示されていました。Pro Z75はIGAS2022に世界初出展された機種で、その際にご覧になられた方もいらっしゃるかと思います。この機種は、昨年12月に発売が開始されています。
これらの機種では、環境に優しいということことで、水性インクが使われています。しかし、水性インクを使うと乾燥に多くの電力を使うことから、CO2排出量という点では必ずしも環境に優しいとは限りません。
理想科学工業ブースに展示されていた Valezus T2200 には、速乾性に優れていて乾燥機を必要としない油性顔料インクが採用されています。環境対応性の高さを求める顧客には、こうした機材を活用したサービスが適しているのかもしれません。
このように、今回のpageでは様々なフルカラー枚葉インクジェット機の新製品が提案されていました。これらは、今年5月28日〜6月7日に開催される国際印刷機材展 drupa2024 で展示・デモが行われることが期待されます。楽しみにしましょう。
次回は、機能性向上が進む『トナー機』の最新動向をご紹介します。お楽しみに!
ブライター・レイター 山下 潤一郎 様
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