インターフェックスにみる環境に優しいパッケージの最新動向

医薬品・化粧品製造展「第25回インターフェックスジャパン」が、2023年7月6日〜8日の3日間

東京ビッグサイトで開催されました。この展示会では、様々な環境に優しい最新の医薬品・化粧品パッケージが提案されていました。

 

医薬品のパッケージ印刷会社富山スガキ(富山県・富山市)のブースでは、プラスチックや糊を使っていないため組み立て易く、また捨てるときに解体し易い、しかも店頭でのアピール力の高い紙器パッケージなどが展示されていました。

 

同社によれば、これらはドラッグストアで販売されている化粧品など向けのパッケージとして開発されました。こうしたパッケージの印刷・加工コストは従来のものより多少高くなりますが、顧客(メーカー)での組み立てにかかるコストを削減できます。そして何より、「環境への意識が高い」お客様にアピールできます。そのため、このパッケージの採用を前向きに検討している発注者様も増えているとのことです。

 

 

包装材料などを開発するメタルカラー社(大阪府東大阪市)は、グラシン紙製のPTP用蓋材を提案していました。同社によればこの製品は、錠剤やカプセル剤の包装に使われているPTPシートの蓋材をアルミ箔からグラシン紙に置き換えることで、環境負荷を低減するものです。

 

 

ただ、医薬品パッケージでは安全性が重視されます。そのため、パッケージの資材を変更する際には、安全性を十分に確保できるか確認することが不可欠です。医薬品パッケージの分野では、環境に優しいパッケージへの置き換えは、それほど急速に進まなさそうです。

 

今回のインターフェックスでは、医薬品や化粧品の分野でも環境に優しいパッケージの取り組みが具体的に進んでいること、その中で様々な可能性や課題が見えてきていることが分かりました。ぜひ、自社のターゲット市場の「環境における優しい商材」のチャンスや課題を分析・把握して、厳しい市場環境にマケズ、売上・利益を伸ばしましょう!

 

 

ブライター・レイター 山下 潤一郎 様
ブログへのリンク:Brighter Later Blog