この秋の展示会に見るAI(人工知能)の最新動向

 前回記事でご紹介したVRだけでなく、AIもコロナ禍でも着々と進化しています。第12回 Japan IT Week 秋(2021年10月27日〜29日、幕張メッセ)では、AIとローカル5Gを組み合わせた工場向けソリューションが様々なブースで紹介されていました。

 「ローカル5G」は、通信事業者ではない企業や自治体が一部のエリアまたは建物・敷地内に専用の5Gネットワークを構築する方法で、ロボットによる自動運転や遠隔制御を行う「スマート工場」の実現などに適しています。また会場では、製品の外観や監視カメラの映像を分析する映像分析AIなども紹介されていました。

 

 
 展示会では、AIでバリアフリー化を進める取り組みも紹介されていました。筑波大学デジタルネイチャー研究室デジタルコンテンツEXPO(2021年11月17日〜19日、幕張メッセ)で紹介した「See-Through Captions」は、ろう者・難聴者と聴者のコミュニケーションを豊かにするシステムです。音声認識AIによって、しゃべった言葉がリアルタイムに字幕で透明ディスプレイに表示されます。透明度の高いディスプレイのお陰で,声を聞き取りづらい人でも表情や身振り手振りなどのボディーランゲージと文字の両方を確認しながら、会話を行うことができます。
 

 
 展示会の帰りに見かけた重要指名手配ポスターにも、AIが使われていました。以下のポスターには、平成24年(2012年)に撮影された写真をもとに、AIで予想した現在の顔写真が掲載されています。予想写真には、体型の変化(痩せた/変わらない/太った)に加えて、AIで予想した年齢による顔や肌の変化も反映されています。

 

 
AIは、工場はもちろん、データ制作やサービスなど幅広い分野でどんどん使われるようになっています。ぜひAIもうまく活用して、コロナ禍にマケズ、売上・利益を伸ばしましょう!
 
 
ブライター・レイター 山下 潤一郎 様
ブログへのリンク:Brighter Later Blog