電子書籍制作ツールの動向

今年も電子書籍制作ツールのバージョンアップが続きました。EPUB/Kindle対応の主要ツールについて動きをまとめてみました。

EPUB書き出し機能が強化されたAdobe InDesign CC。
– InDesign CCを体験しよう -EPUB書き出しの大幅な機能向上と設定の同期 | Adobe Design Magazine
CC版では目次や索引関連の機能が強化されています。

アンテナハウスのクラウド型サービスCAS-UBが、Word文書(XML形式)からのEPUB変換やPDFの読み込みをサポート。
– クラウド型汎用書籍編集・制作サービス CAS-UB
PDFへの出力は以前からサポートされています。また、昨年末の新版でKindle形式での出力を正式サポート。
モリサワの電子書籍ソリューションもバージョンアップが続いています。
– MCBook | ビジネス向け製品 | 株式会社モリサワ
ジャストシステムのワープロソフト「一太郎2013玄」がKindle形式での保存可能に。
– ニュースリリース | 2013.03.05 日本語ワープロソフト「一太郎2013 玄」が電子書籍の「Kindle(mobi)」形式保存に対応
EPUB3への出力はこれ以前からサポートされています。Kindle形式での出力についてはアマゾン側の評価も高いように見受けられます。

PUB3形式ファイルが作れる無料クラウドサービス「でんでんコンバーター」。
電書ちゃんのでんでんコンバーター – でんでんコンバーター
ベータバージョンで公開中のサービスですが、制作ツールとしては「一太郎2013玄」と並んで今年のJEPA出版アワードにノミネートされています。

電子書籍の管理とフォーマット変換ツールとして世界的に使われているcalibreがバージョンアップ。
hon.jp DayWatch – 【個人作家向け】電子書籍変換ツール「Calibre」がアップデート、エディタ機能を初搭載
管理と変換の機能に加え、EPUB及びKindleフォーマットの編集機能が搭載されました。

Sigilは足踏みか。
sigil – The EPUB Editor – Google Project Hosting
これも世界的に利用されているEPUBエディターです。多くの機能追加やバグフィックスが行われ、信頼性はさらに向上していますが、EPUB3には未対応です。