ショーワ会ショールーム見学会 @富士フイルムデジタルプレス JetPress Square

ショーワ会工場見学会(7月11日開催)の報告レポート第2弾です。参加者は、前回記事でご紹介したホワイトカンバス MON-NAKAに続いて、富士フイルムデジタルプレス社のショールーム「JetPress Square」(東京・江東区)へと向かいました。目的はIGAS2018で発表・今年3月に発売された最新のB2サイズ枚葉インクジェット機富士フイルムJet Press 750Sのデモ見学です

 
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JetPress Squareでは、まずセミナー形式でJet Press 750Sの特徴をお伺いしました。750Sは従来機(Jet Press 720S)と比較して、「印刷スピードアップ」「最大用紙サイズ拡大」「新乾燥機構(ベルト吸着乾燥)の採用」「タブレット遠隔操作」など、「生産性」と「操作性」が大幅に向上されています。

続いて、Jet Press 750Sの実機によるデモを見学しました。デモでは、例えばフルガマットとJapan Color 2011という色域の異なるサンプル(カレンダー)を出力して、750Sの色域の広さが示されました。また、グレーの平網(3種類)や人肌、カラーチャートなどのサンプルを通じて、参加者は印刷品質が安定していることも確認できました。

 
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最後に質疑応答がありました。この時、たくさんの興味深い質問が出ました。例えば、バリアブル(可変)印刷の際に印刷用データと印刷結果をマッチングさせる機能が検査装置に付いているかという質問。実はコレ、750Sの検査装置の費用対効果を確認するための質問でした。

Jet Press 750Sにはオプションとして、AI(人工知能)技術を応用した白スジを検知する検査装置が用意されています。これは、機械学習を通じて人の感覚に近いスジの認識を可能にする優れモノで、価格は数千万円です。

 
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ただ、Jet Press 750Sは、すべての用紙をインラインセンサーで検知し、必要に応じて印刷中でもノズル補正を行なうことで、白スジが出来にくいよう工夫されています。また、「バーコード読み取りによる両面バリアブル印刷」がJet Press 750Sの特徴のひとつなのですが、この検査装置にはバリアブル印刷の際に印刷用データと印刷結果をマッチングする機能はついていません。こうした検査装置が必要な場合、印刷会社は別途用意する必要があります。

ショーワ会の見学会は、異なる視点を持った他参加者のご意見・ご質問をお伺いでき、またそれらを参考にして最新の印刷機材を自社視点で検討できる、とても貴重な機会です。ぜひ、皆さんもご参加ください!

なお、今回の見学会は「SHOWA会通信(2019.8, No.126, 初夏特集号)」でも紹介されています。こちらもあわせてお読みください。

 
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ブライター・レイター 山下 潤一郎 様
ブログへのリンク:Brighter Later Blog