drupa2021ってどうなりそう?

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、今年6月に開催予定だった世界最大の国際印刷機材展 drupa は来年4月に延期されました(開催期間:2021年4月20日〜28日)。開催まで残り約半年となりましたが、コロナの影響がまだ残る中、drupa2021はどうなるのでしょうか?

 例えば、顔ぶれ。この半年間でいくつかの企業から出展中止が発表されました。例えば主な企業だけでも、5月にはゼロックスとボブスト、7月にはハイデルベルグと小森コーポレーションから発表がありました。9月に入ってからはSCREEN GA、富士フイルム、コダック、HP、EFIが、そして10月にはコニカミノルタが出展中止を発表しています(10月8日時点)。

 これらのうち、HP、ハイデルベルグ、コダック、コニカミノルタ、ゼロックス、小森コーポレーション、ボブストの7社は前回drupa(2016年)の出展面積トップ10企業です。drupa2021が開催されたとしても、前回とは大きく変わったものになりそうです。

 
Roland
 
 ところで、ジョンズ・ホプキンス大学(米国)のWebサイトによれば、ドイツの新型コロナ新規感染者数(10月7日)は4,010人で、これは日本(499人)の約8倍に当たります。ちなみにドイツの人口は約8,300万人、これは日本の約3分の2です。

 また、スペインの首都マドリードでは部分的なロックダウン(都市封鎖)措置が導入され(10月2日)、フランスでもパリ市と隣接する3県が新型コロナウイルス最大警戒ゾーンに指定されました(10月4日)。10月7日の新規感染者数はスペイン10,491人、フランス17,867人、そして世界全体では349,254人です。

 欧州そして世界では新型コロナウイルス感染症はまだ拡大傾向にあります。「あと半年で来場者や出展企業スタッフの健康と安全を十分に確保できるようになるか」を日本人の感覚で判断すると、少々厳しいように思います・・・

 さらに、コロナ禍を受けて印刷市場も厳しい状況にあるなど、drupa2021は逆風にさらされています。年内あるいは来年早々には、主催者から開催か中止か、開催される場合には小間割りなどについての発表があると思われます。drupa視察を検討されている皆さん、状況を引き続き注視しながら発表を待ちましょう!

 
 
ブライター・レイター 山下 潤一郎 様
ブログへのリンク:Brighter Later Blog