IGAS 2022 振り返り(3)サステナビリティ向上のヒント

明けましておめでとうございます。
本年も何卒よろしくお願いいたします。

 さて、昨年(2022年)11月に開催された国際総合印刷テクノロジー&ソリューション展 IGAS2022 では、様々なサステナビリティ(持続可能性)向上のヒントも紹介されていました。

 例えば、コニカミノルタは印刷会社のCO2排出量削減を支援する AccurioPress カーボンオフセットサービスを紹介しました。これは、同社製デジタル印刷機の全ライフサイクル(素材・製品・物流・使用・廃棄)で排出されるCO2量をコニカミノルタにて算出、印刷会社は算出されたCO2量をJ-クレジットによりカーボンオフセットを行い納入する、というものです。

 このサービスを活用することで、印刷会社は「この印刷物は、全ライフサイクル(素材・製品・物流・使用・廃棄)で排出されるCO2をカーボンオフセットされたコニカミノルタのデジタル印刷機を使用し印刷しています」などと印刷物に記載することができます。

 
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 ショーワブースでは、興栄社(東京・江東区)の「東京都神津島産の桑の木粉を使った生分解性100%の3Dプリンターフィラメント」が紹介されました。これは、東京・神津島で課題となっている増えすぎた桑の木の「木粉」を使った生分解性100%のバイオマス製品で、地域の課題を解決しつつ環境に優しい商材を開発・提供した事例になります。

 
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 他にも、ニヨド印刷(高知県・吾川郡)の紙ファイルのような、脱プラ/紙化を促進する様々な提案がありました。富士フイルムや日本HPなど、サステナブルなブースの制作・運営に取り組んだ出展社も見られました。こうした事例は、イベント関連サービスを提供する印刷会社の参考になります。

 
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 コロナ禍や物価上昇など、今年も厳しい市場環境が続くことが見込まれます。印刷会社がこうした状況を乗り越えて売上・利益を増大させるためには、サステナブル・ソリューション・プロバイダー(SSP)へと進化することが不可欠だと、ブライター・レイターでは考えます。SSPとは、顧客企業の売上・利益増大に貢献すると同時に、サステナビリティ向上にも貢献できる印刷会社のことです。

 ぜひ、IGAS2022で見つけたヒントも参考にしながら、SSPへと進化しましょう!改めて、本年も何卒よろしくお願いいたします。

 
ブライター・レイター 山下 潤一郎 様
ブログへのリンク:Brighter Later Blog